出典:Nishinippon 2020/2/27 6:00 (2020/2/27 10:45 更新)
外国人技能実習生に「罰金を取る」などと告げてスマートフォンを取り上げたなどとして、福岡県警は26日、技能実習適正化法違反(禁止行為)の疑いで、ベトナム国籍の元監理団体職員の女(30)=福岡市東区=を逮捕する方針を固めた。県警への取材で分かった。県警によると、同法違反(禁止行為)容疑での逮捕となれば全国初という。
監理団体は実習生を海外から受け入れ、実習先企業に支援や指導を行う非営利団体。
捜査関係者によると、同市内の監理団体職員だった女は2017年12月4日~18年11月20日、ベトナム人実習生4人に「ルールを守らないと罰金を取る」「ベトナムに帰す」などと言ってスマホを没収、私生活を不当に制限した疑いが持たれている。
女は実習生に「休日外出は2時間以内」「携帯電話没収」などのルールを誓約書として書かせた。破った実習生百数十人から罰金計数百万円を取っていたという。既に返金されている。
昨年4月、実習生が国の監督機関である外国人技能実習機構に相談して発覚。女は同月末に団体を解雇された。機構が団体への臨時監査などを行い、同8月、県警に通報した。県警は団体の関与も含め捜査する。
県警は26日午前に同法違反容疑で女を逮捕し、同日午後発表したが、法令適用される時期の解釈を誤った容疑内容だったとして、女をいったん釈放し、正しい内容で新たに逮捕状を請求し直す手続きを取った。 (梅沢平)